カムチャツカ火山7座が噴火
8/6配信 カムチャツカ半島で発生したの巨大地震以降、7つの火山が噴火し、ロシアの科学者らは「火山噴火のパレード」と呼んでいるという。7/30に噴火したクリュチェフスカヤ山は最大9キロの高さまで噴煙が到達し、8/2に噴火したクラシェニンニコフ山は約600年ぶりに噴火した。7/5のNHK-午後7時のニュースでは、カムチャツカ半島で火山噴火が続いている理由として、「地震で地下のマグマ溜まりが左右(東西)に引っ張られて、マグマ溜りの圧力が低下してマグマが発泡し、噴火する」
とする火山専門家の説明を紹介した。この専門家の説明は3つの点で問題がある。
●発泡説の問題点
@地震でマグマ溜まりが左右(東西)に引っ張られる問題
地震が大陸プレートの撥ね返りで起こったとすると、大陸プレートに乗るカムチャツカ半島全体が海側(東側)に移動するので、マグマ溜りを左右(東西)に引っ張る力は発生しないだろう。
Aマグマ溜まりが瞬時に発泡する問題
7/30日に巨大地震が起こり、直後にクリュチェフスカヤ山が噴火した。そして、最大9キロの高さまで噴煙が到達した。発泡説だと、マグマ溜りがほぼ瞬時に発泡して噴火が起こることになる。栓を抜いたビールのようにである。私は、マグマ溜りにマグマがどのように「溜まって」いるのか知らないが、水風船の水のようにマグマが地下の空間に溜まっているのだろうか。私のイメージは、マグマは地下水のように岩の隙間にある。どちらにしろ、粘性のあるマグマが瞬時に発泡するとは考えにくい。室内実験だと、マグマもビールのように瞬時に発泡するのだろうか。
Bマグマ溜りへのマグマの供給の問題
マグマ溜りのマグマが発泡するだけで、噴煙の高さ9 kmに達する激しい噴火が起こるだろうか。地下からマグマ溜まりにマグマが供給されたと考えた方がいいのではないか。
●地震と火山の原因は同じ
私は、地震はカムチャツカ半島の地下にマグマ侵入して起こり、噴火は地下に侵入したマグマが地表まで上昇してきて起こったと考える。とすれば、マグマ溜りに地下からマグマが供給されるので、地震とほぼ同時に激しい噴火が起こったわけも説明できる。
規模は違うが、トカラ列島の群発地震はマグマ原因説に集約されてきている。地震と火山は原因が同じと考えた方がいい。
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